星野先生もオススメ!『ダークギャザリング』

――それでは最後に、お互いの作品を読者にオススメして頂いて終了とさせて下さい。近藤先生、『Dグレ』のオススメコメントをお聞かせ下さい。

近藤 言わずと知れた超面白くて美麗な世界観の漫画です!近代西洋風ダークファンタジーを読みたい方に、滅茶苦茶オススメの漫画です!

すさまじい画力で展開される物語は、ここ近年より予測不能の次元へと突入…!

――星野先生、『ダークギャザリング』のオススメコメントをお願いします。

星野 一番感じたのは、読んでいて作品の温度が変わることです。一瞬温度が上がったと思ったら、直後にバーッと下がって、その温度感の激しさが癖になりますね。温度というのは怖さでもあるし、絵の見せ方で「綺麗」と思う瞬間、「躍動感」を感じる瞬間でもあります。心霊もので怖くてヒヤッとしたと思ったら、絵が「可愛い」「綺麗」と楽しくなる瞬間もある。あとは、やっぱり画面が綺麗ですね。怖いけれど綺麗だから入りやすく、さらに夜宵ちゃんのインパクトが彩りを添えているというか。私、読んでいるとつい夜宵ちゃんを探してしまうんですよね。

恐ろしく、理解できず、それでも目が離せないキャラクター。

――星野先生は夜宵ちゃんのどこに惹かれますか?

星野 絵的には瞳のインパクトです。近藤くんはこれを考えて大成功です!そして夜宵ちゃんに惹かれるのは、この漫画では彼女がヒーローだから。螢ちゃんの葛藤も分かりますが、それ以上に夜宵ちゃんの成長や気持ちのゆらぎや一途さが読んでいて入りやすく、追っているだけで楽しい。しかも何をするか分からないキャラで、だからこそ期待してしまう。新しいヒーローなんじゃないかな?

近藤 私も描いていてダークヒーロー的な気持ちはありました(笑)。

星野 そういえば読切版『ダークギャザリング』が載る時、応援イラストで夜宵ちゃんの横に『Dグレ』キャラを描くことになって、なぜかアレンじゃなくて千年伯爵にしてしまいました。「“こっち側”の女の子かなぁ」と思って(笑)。

近藤 はまり過ぎてまったく違和感がありませんでした(笑)。夜宵ちゃんは文法として、ジャンプのヒーロー像の意識がありました。『ジョジョ』シリーズ(荒木飛呂彦)の主人公みたいに迷わなかったり、『ONE PIECE』(尾田栄一郎)のルフィみたいに何をするか分からない…みたいな。

星野 よかった~。私の感じたことが裏付けされていた。なので読者の皆さんには、自信をもってオススメします(笑)。